弐千七年四月弐拾日

前世物語 弐 >>591

  ( ゚д゚)
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     ̄ ̄ ̄

  ( ゚д゚ )
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狢普コン:
まぁ、ええやん
仰せの通り、って、
URLの前に警告文書いたら繋がらんだけやけどな
スレの最初んとこに追記せいっちゅう意味かもしれんけど、
そりゃ、でけんしな

まぁ、入り口に選択肢一つ増やしとこかね

さて、今日の分や

前世物語 弐
597 :自夜[]:2007/04/20(金) 18:00:35 ID:1Yhwcskq0
 >>592さん
 言語の件に関しては、如何にして幽霊や妖怪と会話するか、なんてのを
 冒頭に付ければ、全く問題ないと思いますが、
 さすがに、如何にして幽霊や妖怪と酒を酌み交わすか、ってのはむりでしょうから、
 スレ違いになりますので、お酒の話はまた、いつかどこかで、ということに
 させていただきたいと思います
 
 私も脳味噌ヨーグルト状態議論は嫌いではありませんので、何かありましたら、
 前世・幽霊・妖怪にこじつけて、またどうぞ

前世物語 弐
598 :自夜[]:2007/04/20(金) 18:03:34 ID:1Yhwcskq0
 前世物語 第二部乱世編 第五十話 童霊 その一
 
 この村で、私は一人の子供の幽霊に出会った。
 四五歳くらいだろうか。私が死んだ時の加由と同じくらい。
 この子はこの村に降りかかった災いを覚えていない。兄弟や村の子供達が
 この子を奪い合うようにして喰らう様子がこの子の幽霊としての記憶の始
 まり。そして、仲間が餓鬼道に落ちるのを冷ややかに見てきた。
 普通子供の幽霊はすぐ生まれかわりたがるものだが、この子は人間には生
 まれかわりたくないという。
 暫くは連れて歩いたが、ふといなくなった。
 狐狸にでも生まれかわったか。それとも空飛ぶ鳥になったか。
 私は知らない。興味もない。
 私はまた幾つもの季節を彷徨いつづけ、町人の噂話に尾張のうつけが自害
 したことを知った。また時代が動き、戦が起こり、子供達が餓鬼道に落ち
 ていくのだろう。
 「人間なんてな同じ事を繰り返す莫迦もんや。また姫さんや娘のような子
  が作られる」
 狢のふてくされた顔を思い出す。たしかに狢の言うとおり。人間は莫迦だ。
 
 つづく

前世物語 弐
599 :自夜[]:2007/04/20(金) 18:06:45 ID:1Yhwcskq0
 前世物語 第二部乱世編 第五十話 童霊 その二
 
 一人の子供が駆け足で私を追い越していく。私にまるで気付かない。
 ちらりと見た横顔が気になり、私は子供が駆け去った後をふらふらと追っ
 ていく。
 まるで男の子のような出で立ち。体つきは女の子だ。五歳か六歳か。
 村はずれの丘を登り、丘の向こうにその子は消えていく。
 「じーさん。めしだ、めしー」
 丘を登りきると目の前に粗末な掘っ立て小屋。そのすぐ先はもう山の森。
 「なんだよ、のこして。ちゃんとくわんと元気でんよ」
 掘っ立て小屋の中に子供ともう一人、弱々しい人の気配。
 私は小屋のすぐ前に立つ。
 「すまーよー。おまえのじーさんの・・・・・・」
 細々とした声。そうとうの老人。半分以上何を言ってるか判らない。
 「またそのはなしかよ。会ったこともないじーさん、ばーさんの話聞かさ
  れても・・・わかってるって・・・だから飯くって元気だせって」
 子供の声は大きい。村まで聞こえそうだ。
 いきなり、入り口の菰が跳ね上がる。
 
 つづく

前世物語 弐
600 :自夜[]:2007/04/20(金) 18:09:42 ID:1Yhwcskq0
 前世物語 第二部乱世編 第五十話 童霊 その三
 
 「かゆにもよー、たまにはよー、かおみせーちよー」
 「わかった。かーちゃにゆっとく」
 子供は私の躰を通り抜け、村に駆け戻っていく。
 かゆ?加由?
 私は暫く小屋の前で立ち尽くし、そして菰を通り抜ける。
 薄暗い小屋の中、土間とかろうじて区別される板張りに一人の老人が筵に
 寝ている。枕元には白い握り飯。
 この顔を私は忘れない。いくら老け込んでも判る。坊さん。
 私は長い時間、坊主の傍らに浮き、その顔を冷たい目で見ていた。
 時折思い出したように深く息をする他は動かない。
 この坊主が密告しなければ、一揆は失敗しなかったかも知れない。田袋は
 死ななかったかも知れない。私がこうやって彷徨うことは無かったかも知
 れない。かも知れない。かも知れない。
 もし、取り殺す方法を知っていたら、今、この坊主を取り殺すだろうか。
 憎い。殺したいほど憎い。だが、どうでもいい。今の私にはどうでもいい。
 坊主の目がゆっくり開く。半開きのまま宙をさまよい、また閉じる。
 
 第五十一話へつづく

【百鬼】妖怪達の集うスレ【夜行】
446 :[]:2007/04/20(金) 20:22:24 ID:1Yhwcskq0
 >太歳はん
 便所から水かきの付いた手が出てくる話は他の地方でもある
 が、残念ながら、話を聞いただけで、わしは見たことがない
 
 河童はんなら詳しいやろうけど、上の通り、今腹壊して苦しんどる
 
 あと、地元の人と呼びかけても、ここでは答は返ってこんと思う
 このスレにまともな人間は居てない。物の怪の類か、その予備軍だけや

【百鬼】妖怪達の集うスレ【夜行】
447 :[]:2007/04/20(金) 20:36:29 ID:1Yhwcskq0
 >烏天狗はん
 なるほどな、大所帯には大所帯の苦労があるわけや
 わしの知り合いも、会社勤めに見切りを付けたはええけど、
 フリーになった途端にありとあらゆる事務処理を自分でやらんとあかんように
 なって、暫くは塞ぎこんどったわ
 
 まぁ、よその田圃は美しく見えるっちゅうわけやね
 
 >河童はん
 もし、うんちゆるいんやったら、海苔喰うとええど
 昔、ここで麒麟はんになろうたんや。わしの場合は一発で固くなったわ

【百鬼】妖怪達の集うスレ【夜行】
449 :[]:2007/04/20(金) 21:14:37 ID:1Yhwcskq0
 つttp://www.douhou.com/blog/01258/


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