弐千七年四月参日
【百鬼】妖怪達の集うスレ【夜行】
408 :狢[]:2007/04/03(火) 18:00:59 ID:Q31qwNrH0
>>407はん
どっから?
【百鬼】妖怪達の集うスレ【夜行】
411 :狢[]:2007/04/03(火) 18:42:57 ID:Q31qwNrH0
>河童はん
おぉ、河童はんは、ここは初めてやったかのう
なんや上の方で変質者の見間違いとかいわれとるが、
昔は生き物の一つとしてちゃんと学術調査されとるのぅ
http://ndl.go.jp/nature/img_r/images/103/103-001r.jpg
うん、肖像権云々の気持ちは判らんでんない。が、>>407は「実在する妖怪」
っちゅう表現とゆーとる。「実在する妖怪」に対して実在する妖怪側から苦情出すかな?
前世物語 弐
242 :自夜[]:2007/04/03(火) 18:53:05 ID:Q31qwNrH0
>>237さん
本人に確認してみました。本名が出なければ書いてもいいそうです
にちゃんで、と言った瞬間に絶交を言い渡されてしまいました おろおろ
>>238さん
とある名家のお嬢さんでした・・・じゃなかった・・・です
仕事はされてますが、私ら庶民のように通勤しなくてもいいご身分です
ちょっとしか、羨ましくありません
前世物語 弐
243 :自夜[]:2007/04/03(火) 19:04:45 ID:Q31qwNrH0
>>239さん、>>240さん、>>241さん
まとめてレスで済みません
・死んで幽霊になるのは全体の一厘くらい(人の場合で)
・死んで幽霊にならなければ、所謂思念若しくは魂は消える
・幽霊から転生するのは半分くらい、転生しなければいずれ消える
・転生はともかく、「輪廻」「成仏」「あの世」はない
まぁ、既に何回か書いてきたことですけどね
あと、ついでに言えば、転生で記憶などの転写が完全に行われるとは限らない、ですか
【百鬼】妖怪達の集うスレ【夜行】
413 :狢[]:2007/04/03(火) 19:20:45 ID:Q31qwNrH0
防水の携帯・・・ええなぁ
まぁ、今後とも宜しくたのみます
前世物語 弐
245 :自夜[]:2007/04/03(火) 21:40:31 ID:Q31qwNrH0
>>244さん
宗教的、というより、人文科学的な意味でのあの世の存在は否定しませんがね
まぁ、それが宗教であったり、哲学であったり、心理学であったり、民俗学であったり
は人によるんでしょうけど
私は経験上、幽霊や転生、思念の消失などは自然科学の範囲でとらえています
その意味では消失した思念の行き先としてのあの世は定義できても、あの世に
逝ってしまった思念はこの世に帰ってきませんので、存在確認不可能、すなわち
ないのと一緒です
私の事例では幽霊時代の記憶と転生まで約二百年の空白があるわけですが、この空白期間
をあの世(霊界)での転生準備期間と説明する方もいましたが、実は転生するまでは元気に
幽霊やってたのが、転生する際に記憶の転送が完全に行われず、約二百年分の記憶が消えて
しまったと考える方が私にはしっくりきます
ぷっつり途切れているんですよね。私の幽霊時代の記憶。映画が途中で止まったみたいに
他の幽霊さんが消えたり転生したりする場面にも幾度も立ち会いましたが、そういう記憶
が私の場合にはないんです
前世物語 弐
246 :自夜[]:2007/04/03(火) 22:51:56 ID:Q31qwNrH0
前世物語 第二部乱世編 第三十五話 夜襲 その一
夢を見ていたような気がする。どんな夢だかはよくは覚えていない。
夢の中で、私は平凡な百姓娘で、村の優男に憧れを抱いていた。
目が覚めると空は夕暮れ。そして、平凡な百姓娘ではないことを思い出す。
尾根から本隊の様子をうかがう。小屋での異変は気付いていないようだ。
昼間作った弓矢の具合を確かめ、私は暗くなるのを待つ。
鎮西八郎為朝は三人張の弓で数里先を射抜いたというが、私にそんな力は
ない。それでも立木の弓をいいことに、全身の力を込めて矢を引き斜め上
に放つ。矢はひゅんと音をたて、星空に消えていく。
耳を澄ましていると、暫く経って矢が着地する音が聞こえる。かなり奥手
の方だが、陣内についたようだ。
それでいい。斜め上に放たれた矢は真っ逆さまに落ちる。何処から飛んで
きたか判らない。
先ほどより心持ち上向きに二矢目を放つ。雑兵の群れの側にでも落ちたの
だろう、ざわめきが感じられる。続けて三矢目、四矢目。そして五矢目。
鏃代わりの小石が頭蓋を砕く音。陣内は騒然となる。
更に五矢、違う場所に打ち込む。残念ながら、直撃はない。
つづく
前世物語 弐
247 :自夜[]:2007/04/03(火) 22:54:54 ID:Q31qwNrH0
前世物語 第二部乱世編 第三十五話 夜襲 その二
陣内は蜂の巣をつついたような騒ぎ。こうなっては暗闇はますます騒ぎを
大きくする。たまらず幾つか松明に火がともされる、が、火は格好の的に
なると悟ったか、すぐに消されるものもある。
安心していい。弓は尾根の反対側で直接は狙えないし、それほど立派な弓
矢じゃない。その代わり陣内からは見えないし、何処に矢が落ちるか判ら
ない。
騒ぎが陣内全体に広がった頃、私は更に三本の矢を放つ。その内の一本が
鋼に当たる。兜にでも当たったか。この落差だ。無事では済まない。
案の定、騒ぎが更に大きくなる。
びしゅっ、鏃が肉を射抜く音。私の矢ではない。おにちゃだ。
何処かは判らないが、おにちゃが矢を射ている。おそらくどこかの食料庫
の洞穴に隠していた弓矢を使っているのだろう。
私はその矢に呼応するように、更に矢を放つ。
半刻も経たないうちに、矢が尽きた。おにちゃの矢も尽きたようだ。
だが、充分だ。陣内の混乱は当分収まりそうにない。
私は弓を分解し、谷に降りた。
つづく
前世物語 弐
248 :自夜[]:2007/04/03(火) 22:58:30 ID:Q31qwNrH0
前世物語 第二部乱世編 第三十五話 夜襲 その三
沢伝いに登り、小屋を目指す。小屋に近づいて、驚いた。
地形が変わっている。
かつて小屋があった場所を中心に、下草が、灌木が、侍共が外になぎ払わ
れ、小屋の辺りは穴になっているようだ。小屋は跡形もない。
燃える石の粉に火薬と同じ程度の威力があるのか。
火薬を作るには炭、硫黄、硝石が要るという。硝石はこの国では採れない。
全て南蛮から運び込むものと聞いている。
硝石を使わない火薬。私は初めて侍共の真剣さが判ったような気がする。
侍共に生きているものはいない。皆、ぼろぼろになり倒れている。
中には矢が刺さったままの者もいる。
これだけ大きく変わっていると、小屋の跡を簡単に偽装するわけにもいか
ない。私は諦めて立ち去りかけ、小屋から少し離れた木立に上半身もたれ
かかった屍の異様さに気が付いた。
頸がない。いや、目をこらすと傍らに頸が落ちている。
暗がりの中、近寄って切断面を調べる。明らかに刀傷。
おにちゃだ。おにちゃが斬ったんだ。
第三十六話へつづく
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