弐千七年参月弐拾日
幽霊は本当にいるのか4
482 :自夜[]:2007/03/20(火) 09:51:33 ID:FvxO7fu60
>>480さん
当然ちゃ当然ですが、疑わしき物は排除して考えてますがね
>>451からの一連はその一例ですが
【百鬼】妖怪達の集うスレ【夜行】
387 :狢[]:2007/03/20(火) 10:10:27 ID:FvxO7fu60
ジブリの新作は人間になりたい金魚姫やてね
なんで金魚なんに海が舞台かはさておいて、ぽんぽこの時に人間になってもつまらん
っちゅう立派なテーマやったんに、今度はどうなんやろ
そのうち、物の怪になりたい女の子の話でん考えてみようかね
これは、物の怪に喰われたい女の子の話
つttp://anime.geocities.jp/ojiya1539/yuureidangi/dai006mujinabanashi.txt
前世物語 弐
176 :自夜[]:2007/03/20(火) 15:01:34 ID:FvxO7fu60
>>175さん
あのねぇ、ここは、わけわかめ語問合せレスではないんですがね
ゲーム「バイオハザード」。飼育係の日誌に書かれていた「かゆい うま」から派生した言葉
それが、どうなにを間違ったか、既婚女性板の英雄達が集う、夢のような楽園という謳い文句
の板名になりました。掟は「一日 一かゆうま ( ̄ー ̄)ニヤリッ」
http://bbs.2ch2.net/kayuuma/index2.html
言っておきますが、私は出入りしてませんよ
下はその飼育係の日誌の最後の書き込み
May 21, 1998
かゆい かゆい スコット― きた
ひどいかおなんで ころし
うまかっ です。
前世物語 弐
180 :自夜[]:2007/03/20(火) 18:07:22 ID:FvxO7fu60
前世物語 第二部乱世編 第二十六話 坊主 その一
「むかーし、ひゃくしょーのかっこーさせられたさむれいならー、しっと
るがーのー。せっかくたすけてやったのによー、れいもいわんとよー、
どっかにいきよったぁ。いまに、ばちがあたるーでよー」
「ふざけるな。ぬしのせいで拙者は命を狙われた。主家にも疑いをかけら
れて殺されそうになった。全てぬしが裏切ったせいだ」
おにちゃは顔色を変えて怒鳴る。坊主のとぼけた様子はかわらない。
「ほー、さっそくばちがあたったーなー。どーれー、やくばらいのきょー
でもあげてやーろーか。ただじゃーでけんけどなー」
おにちゃの手が私に差し出される。私は唾を呑み、おにちゃに手刀を渡す。
「それ以上、世迷い言も言えぬように、拙者が引導渡してくれる」
おにちゃが斬りかかる。坊主が錫杖で払う。きん。鋼と鋼がぶつかる音。
体勢を立て直し、再度おにちゃが突く。坊主が払う。三度目の突き。した
たかに手刀が錫杖に打たれ、折れた。
呆然とするおにちゃ。
「ぼうずをころすとー、もっとひでーばちがーあたるでー」
くるりと背を向け、何事もなかったように坊主が去る。
つづく
前世物語 弐
181 :自夜[]:2007/03/20(火) 18:09:53 ID:FvxO7fu60
前世物語 第二部乱世編 第二十六話 坊主 その二
おにちゃは坊主の去った辺りを見据えて動かない。
私は手刀の刃を拾い、おにちゃが動くのを待った。
小一時経って、ようやくおにちゃが大きく息を吐く。
「ちび、悪かった。母の形見」
「ううん」
形見などどうでもいい。おにちゃとの小屋の暮らしが何時まで続くか、そ
の方がよほど私の心を乱す。
「急ごう。日暮れまでに山に入りたい」
小屋のある山の麓に辿り着いたのはもうすっかり暗くなってからだった。
小屋は山の峰の向こう側にある。
山に少し分け入ったところで野宿。山の近くで町人姿を見られたくない。
翌日、峠を避け、山道を避け、峰を越えて小屋まで戻る。小屋の周囲、そ
して食糧貯蔵の洞も念入りに調べたが、人が来た様子はない。一安心。
その夜、夕餉の鍋を囲炉裏にかけていると、おにちゃが黒い石を私に手渡
した。やや光沢のある真黒の石。拳大なのに、鉄の塊のように重い。
「少し削って、火にくべてみろ」
つづく
前世物語 弐
183 :自夜[]:2007/03/20(火) 18:14:34 ID:FvxO7fu60
前世物語 第二部乱世編 第二十六話 坊主 その三
私は言われたとおりにし、黒い粉を火にくべた。
燃えた。石が燃えた。鍋を溶かさんばかりに勢いよく燃えて、粉は消えた。
「刀一本作るのに薪がどのくらいいるか知っているか」
鉄の元の石を溶かし、鉄が出来てからも鋼にし、鍛えるまでに相当の火が
要ることは判る。本当の量は判らない。
刀を作るために、山が禿げる。山が禿げると川が荒れる。川が荒れると農
作物に被害が出る。戦で焼け殺される百姓より、飢饉で飢死ぬ方が多い。
そんなことをおにちゃは語る。
燃える石は燃える水と同じ、土の下に埋まっているという。
「何百万年も何千万年も前の木が固まって出来たという人もいる」
おにちゃは昔、主家の命を受け、燃える石の調査をしていた。そのうち戦
となり、何度か死にかけたが、生き延びた。しかし、あらぬ嫌疑をかけら
れ、浪人になった。それでも燃える石が飢饉をなくし、人々の暮らしをよ
くする可能性を信じ、調査を続けてきた。初めて聞くおにちゃの昔話。
「その石が、新たな戦の元になる。皮肉なことだ」
その年の夏は何事もなく過ぎ、季節は秋になった。
第二十七話へつづく
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