弐千七年正月参拾壱日

■家の言伝え■
203 :[]:2007/01/31(水) 10:22:50 ID:fm1iNYTR0
 妊婦の火事見物やけんど、火そのものには関係ないな。そんなことゆーたら煮炊きできん
 ようになる
 
 火事場見物は火そのものの危険、飛び火による意外な場所からの延焼の危険、野次馬の混雑
 による危険、消火活動の邪魔ってな具合で普通の人でん行かん方がええ。やから妊婦が特別に
 あかんちゅう理由にはならん。第一被災者を覗けば火事場見物は娯楽や。娯楽を止められたら
 かえって精神上よくない。家にとじこもっとっても延焼の危険はある。気付くのが遅れる分、
 危険かもしれん
 
 火事見物で留守宅を狙う泥棒よけにという説もある。昔は腹の休まる暇もないくらい子沢山
 やったからこの説は一見理にかなっとるように見える。一家に一人は妊婦やな。やが、妊婦
 がおらんところはええんかいっちゅう疑問は残るな
 
 一番説得力のあるんは妊婦は自分でも気付かんくらい情緒が普段とちゃうから、火事見物とか
 しといて変に興奮したらあかんちゅうもんやな。民俗学関係の人もこの説を支持する人が多か
 ごたる
 
 怪我でない痣は遅発性母斑もふくめて発生原因はわからんらしい。が、妊婦が馬に蹴られて死
 ぬことはあってもそれが原因で赤ん坊に痣ができることはない。蒙古斑のうちのけつに出来る
 もん以外はずっとそのままやから放っとけばええ。まぁ、めずらしいもんやないけど、揶揄の
 対象になる程度には少ないから、戒めの怖がらせの対象としてはちょうとよかったんやろう
 
 痣の種類にもよるけんど、外観上気になるんやったら今はレーザー治療もある。専門家に相
 談したらええ
 
 まぁ、人の書き込みをあざ笑うようなんは考えもんやけんど、痣は気にせんでええっちゅう
 こっちゃ

前世物語
664 :自夜[]:2007/01/31(水) 10:31:50 ID:fm1iNYTR0
 >>174663さん
 ん〜、私自身が雪の中で行き倒れたこともあって、心にぐさりとくるものがあります
 八甲田山のことはすっかり失念してました。たしかにいそうですね
 
 >命令すれば良いのだから
 当時の上官の命令以外は効かなかったら、これほど難儀な幽霊もないかもしれませんね

■家の言伝え■
206 :[]:2007/01/31(水) 11:37:01 ID:fm1iNYTR0
 >>205 195はん
 妊婦に関する言伝えは山ほどある。まぁ、そんだけ産まれる子に期待しちょったっちゅう
 こっちゃろう。いつの世も子は宝や
 
 奇特にも、こういう言伝えをまとめとる人がおる
 ttp://sakuchan.fc2web.com/sub12.htm
 ここに挙げられとるの以外にもあるけんど、わしゃずぼらやからまとめん
 妊婦の火事見物はメジャーな話やな。痣取り病院のサイトには必ずと言ってもええほど
 載っとるし、医学的、民俗学的アプローチもなされとる。そんだけみんな関心がある
 っちゅうこっちゃな
 
 わしの生まれ育ったところも古い神話の宝庫のような土地でな、言伝えを全部守っと
 ったら、道も歩けんし、くしゃみひとつでけん

前世物語
666 :自夜[]:2007/01/31(水) 12:20:07 ID:fm1iNYTR0
 レス番には特に意味はないと思います
 
 >>665さん
 その件で、イギリス人ではないですが、スコットランド人と話したことがあります
 「幽霊が憑くような家は歴史があって、頑丈だからよい」
 根本的に発想が異なるようです

■家の言伝え■
212 :[]:2007/01/31(水) 13:48:51 ID:fm1iNYTR0
 >>210はん
 その言伝えはきちんと守っとったほうがええで。狢は人喰うからな

前世物語
668 :自夜[]:2007/01/31(水) 15:05:33 ID:fm1iNYTR0
 前世物語ならいっぱいありますよ、と言おうとして、試しに「前世物語」でぐぐって
 みました
 をぉ、当 Web Site がいるじゃないですか。Site系では筆頭。単純にうれしい
 
 半ズボンのサンタクロースとか出てきますので、絶対に「自夜」ではぐぐらないでくださいね
 
 あ、そうそう
 
 >>667さん
 前世物語ならいっぱいありますよ

■家の言伝え■
217 :[]:2007/01/31(水) 15:32:09 ID:fm1iNYTR0
 スレタイと関係ない話は出来るだけやめとこ思うとんのやけど、一点だけ
 
 >お前も「ろくにしつけも受け取らん人間」だよ
 わしゃ人間やない。妖怪や

■家の言伝え■
220 :[]:2007/01/31(水) 16:08:48 ID:fm1iNYTR0
 >>218はん
 わしもよーしらんけんど、狸じーさんに関係あるらしい
 http://store.yahoo.co.jp/norenya/cbfcc7afc0.html
 
 >>219はん
 わしにとっては一番大事なとこや

■家の言伝え■
222 :[]:2007/01/31(水) 16:48:43 ID:fm1iNYTR0
 >>221はん
 おう、それはすまんかったのぉ。オカ板やったら平気やろ思うとった。思いこみやな
 
 理由は、元影像貼るとわしがおこられる。パロディ貼れば、パロディ作ったんが怒られる
 嘘や
 
 下がACのサイトや。広告キャンペーン→いままでの作品→1982年でたどりつく。が動画はない
 http://www.ad-c.or.jp/
 わし、このトップページがきもいからきらいやねん。これがほんまの理由や
 
 余計なことも書いてあるけんど、元動画みたけりゃ下のサイトから見れると思うで
 ttp://www.globetown.net/~chrysanthemum/yoru081.htm
 
 >>163見たらあかん  ってのは>>221はんが書いてや わしは今でんあれでええと思うとるから

■家の言伝え■
227 :[]:2007/01/31(水) 19:57:04 ID:fm1iNYTR0
 >>226はん
 まっことしょーもない指摘ですまんが    >>57じゃ

前世物語
669 :自夜[]:2007/01/31(水) 21:15:01 ID:fm1iNYTR0
 前世物語 第二部乱世編 第十一話 武士 その一
 
 夕餉は湯漬け飯、乾肉、塩漬菜、そして、木の実を晒して焼いたもの。い
 つか、母が話してくれた食べ物。さして味は無いが、美味しい。秋の間に
 沢山作っておくとさむらいは言う。一冬は保つ。だが、長雨の時期に全て
 駄目になる。だからそれまでに食べ尽くすのだという。
 今日は酒はない。さむらいにとっても昨日は弔いの日だったのだろうか。
 他人なのに。
 時々、目で箸の使い方を直される。昨日よりは上手になったと言ってくれ
 る。夕餉の後、私が後片付けをしている間、さむらいは灯の下で書物を読
 んでいた。
 「何が書かいてあるんですか」
 「ふむ。下らんことだ。武士の心構えが書いてある。やれ忠義だやれ奉公
  だと、たいして難しくもないことを難しい言葉で書いてある。小僧、忠
  義とは何か判るか」
 「・・・わかりません」
 「小僧は親のために何かしたことがあるか」
 「かかちゃ・・・母が動けぬ時に食べれる物を」
 
 つづく

■家の言伝え■
229 :[]:2007/01/31(水) 22:42:50 ID:sDN2gkrN0
 >>228 218はん
 妖怪に様つけたり、礼言うと、連れて行かれるどぉ〜〜
 
 まぁ、様とか礼とかよかけん、かーちゃんと仲良うな
 あと、万年青は薬草やけんど、けっこうきついから間違うて死んだ人もおる
 あんまり、生で喰わんように

前世物語
670 :自夜[]:2007/01/31(水) 22:45:49 ID:sDN2gkrN0
 前世物語 第二部乱世編 第十一話 武士 その二
 
 出来るだけ丁寧な言葉使いをするように、さむらいはそういう。丁寧な言
 葉を使えれば、いつでも乱暴な言葉は使えると。字と同じ。
 「蛇や虫など」
 「それが親に対する忠義だ。難しいことではない」
 「忠義・・・」
 「正しく言うと、忠が君主に対するもの、孝が親に対するもの、悌が兄に
  対するものだ。字は違えども、いずれも同じ言葉だ」
 「忠、孝、悌」
 「これに五徳と呼ばれる仁義礼智信が加わる」
 「仁、義、礼、智、信」
 「仁は思いやりの心、義は変わらぬ正しさ、礼はいにしえの心を守ること、
  智は学ぶこと、信は実際に行動することだ。これが大切だと言葉を換え
  て、繰り返し繰り返し述べてある」
 深い意味は判らない。だが、人のために何かをする。これは判る。
 「武士の仕事は戦だ。殺し合いだ。死ぬ覚悟さえ出来れば、誰でもなれる。
  このような物はいらぬ」
 
 つづく

前世物語
671 :自夜[]:2007/01/31(水) 22:49:28 ID:sDN2gkrN0
 前世物語 第二部乱世編 第十一話 武士 その三
 
 人が人を殺す。これが戦。さむらいの仕事。
 「下らん書物だ。だが、これを読むと眠くなる。眠くなるのはいい書物だ」
 そういいながらも、さむらいは暫く書物を読み続けた。私は囲炉裏端でう
 とうとし、いつの間にか眠ってしまっていた。
 獣の遠吠えで目が覚める。
 また、雪が降り出したようだ。
 毛皮の布団は暖かい。さむらいの背中はあたたかい。私はまた深い眠りに
 落ちた。
 さむらいの動き出す気配で目が覚める。外はまだ暗いが朝だ。
 昨晩も雪が相当に積もった。
 「まだまだ序の口だ。この先どんどん寒くなる。小屋が保つかな」
 聞けば、ここで冬を越すのは初めてだという。言葉は不安をかき立てるが、
 さむらいは涼しい顔をしている。
 二人で屋根の雪下ろしをし、御来光を拝む。小屋の周りの雪かきをし、朝
 餉をとる。
 今日から水くみは私の仕事。水くみ、掃除を頼みさむらいは独り出かけた。
 
 第十二話へつづく

前世物語
672 :自夜[]:2007/01/31(水) 23:42:30 ID:sDN2gkrN0
 今日は子供の幽霊の話でもしましょうか
 子供は幽霊になりやすいですね。それだけ心が素朴なんでしょうかね
 子供の幽霊はよく見ました。たいてい自分の家の周りとか近所とかでめそめそ泣いています
 親にもっともっと甘えたい、構って貰いたい、そんな気持ちが残念になるのでしょうか
 幽霊に成り立てだと生身の人間に幽霊を見せることも旨くできません。だから、親が霊感を
 持っていても、我が子の幽霊に気付きません。子供の幽霊は何故親が自分を無視するのか判
 りません。だからめそめそ泣いています
 大人の幽霊は子供の幽霊に無関心です。相手が子供でなくても無関心なんですけどね
 ところが、幼い子供を残したまま死んだ若い女性の幽霊とか、孫となると目に入れても入れ
 足りないくらいかわいくてしょうがないじーさん、ばーさんの幽霊は違います
 じーさんの方がそうでしょうかね。ばーさん幽霊の方は愚痴を言うのが生き甲斐な方が多い
 です。死んでしまって生き甲斐もくそもありませんが
 だから、主に子供の幽霊を構うのは若い母親幽霊かじーさん幽霊です
 母親幽霊やじーさん幽霊は子供幽霊に近づいてこう聞きます
 「何を泣いているの」
 子供の幽霊は答えます
 「おかーさん、おとーさんがやさしくしてくれないの」
 「それはあなたが死んでしまったからよ」
 「どうして死んだらやさしくしてくれないの」
 「それはあなたが見えないからよ」
 「どうして見えないの、あたしはここにいるのに」
 「死んだ時のことをよく思い出してごらん」

前世物語
673 :自夜[]:2007/01/31(水) 23:45:15 ID:sDN2gkrN0
 辛抱強く待っていると・・・ちがいますね。ぼーっと待っていると、ぽつりぽつりと子供幽
 霊は死んだ時のことを話してくれます
 死因はそれぞれです。病気だったり怪我だったり事故だったり。熱が出て苦しかった、血が
 一杯出て痛かった、何度も何度も石に頭をぶつけて落ちていくのが怖かった
 そして死の瞬間になると不思議にほとんど急に身体が軽くなって痛みや苦しみがなくなり楽
 になったと言います。死は死として子供なりに理解しています。そして、こんなに簡単に楽
 になれるのなら、もっと早く死ねば良かったと
 それから彼らの受難が始まります
 それまで動かなかったからだが楽になり、親にいっぱい甘えられると思うんですね
 親の方は気付きません。いつまでもいつまでも我が子の死を悲しむ親もいます
 どうして泣いているの、あたしはこんなに元気になったのよ。何度も何度も親に言います
 でも、親は位牌を拝み、嘆くばかりです
 子供幽霊もようやくあきらめてとぼとぼと家をでます。でも立ち去りがたく家の近所でめそ
 めそ泣いているという次第です
 「おばちゃんと・・・おねーさんと一緒に来る?」
 そう誘うと、たいていの子供幽霊はこくんと頭を下げてついてきます
 幽霊の二人旅です

前世物語
674 :自夜[]:2007/01/31(水) 23:48:03 ID:sDN2gkrN0
 と言っても特に目的はありません。ただふらふらしているだけです
 基本的にやることがありませんので、ぽつりぽつりとお互いに生きていた頃の思い出話なん
 かをします
 「おば・・・おねーさんの生きていた時代はねぇ、あちこちで戦があってねぇ」
 「はるちゃんはこういったの、はるちゃんっていうのはお友達ね、あたしのすきな」
 話がかみ合ってないことも気になりません
 じーさん幽霊だったらどんな話をしていたのでしょうね。説教好きのじーさん幽霊なら、幽
 霊としての生きる(?)心構えをこんこんと説教していたのかもしれません
 そのあたりは聞いたことないから判りません。今から思えば、もっと他の幽霊と話をしてお
 けばよかったと思います
 長くて一年くらいでしょうか、早ければ知り合ったその日です。子供幽霊は若い母親やじー
 さん幽霊から離れていきます
 もともと礼儀とかを重んじない幽霊ですから黙って離れていっても腹は立ちません。立ちま
 せんが、多少は行き先が気になったりします
 子供幽霊は妊娠している女性に敏感なようです。いえ、お腹の中の胎児に敏感なのでしょう
 か。たった一つの卵から細胞分裂を繰り返し、細胞の分化が始まると、早くも神経細胞の原
 型が出来上がるそうです。その未熟な思念を敏感に感じ取るのでしょうかねぇ
 何故、子供幽霊が胎児に惹かれるか。やはり大人の幽霊と違い、早く生まれ変わってもう一
 度親に甘えたいという残念のなせる技なのでしょう

前世物語
675 :自夜[]:2007/01/31(水) 23:50:58 ID:sDN2gkrN0
 子供幽霊は母親のお腹に取り憑きます。臨月間近の大きなお腹のこともあれば、ほとんど目
 立たない時期のこともあります
 お腹に取り憑いたものの、どうやって転生するのかその方法が判りません。だんだん焦って
 いくのが見ていて判ります。そして、あるものは何回かお腹に取り憑き、弾かれ、そのまま
 宙に霧散してしまいます。それでも半分以上でしょうか、何回目かの挑戦で、すっとお腹に
 入っていきます
 私はそれを見届けて、またふらふらと一人旅を続けます
 その後、子供の記憶はどうなるのでしょうか。子供のうちに前世の記憶を語る話はよく聞き
 ます。確かに胎児に子供の記憶は写り込むようです。しかし、その子供が成長するにつれて
 だんだん前世のことを話さなくなります。これはその子供の実際の経験が前世の記憶を上書
 きするかたちで新しい記憶に置き換わるのだと思います
 また、繰り返し見る夢が前世の記憶ではないかという人も多くいます。それは、胎児の頃に
 写し込まれた前世の記憶が思い出すというかたちにまではならなかったものの、断片的にで
 も脳内に残り、時々夢の中だけで思い出すのだと考えればすんなり納得できると私は考える
 のですが、本当はどうなんでしょうね
 さて、昨今の子供への虐待や放置の報道に接するたびに、あぁ、この子供達は生きながら幽
 霊の体験をしているのだと胸が痛みます
 我が家では親の方が放置されてますが、それはそれで胸が痛みます


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