弐千七年五月拾七日
もまい、じえん、しとるだろ
__、、=--、、 __
/ ・ ゙! /・ `ヽ
| ・ __,ノ (_ ・ |
ヽ、 (三,、, _) / し、してるお!
/ー-=-i'’ (____,,,.ノ
|__,,/ |__ゝ
〉 ) ( )
れい点やね
最近、思うんですよ
あんまし考えると知恵熱でるど
他人が仲良くやってると、やっかみたくなる人っているんだなって
そりゃそうやな
自分にまともに受け答えしてくれてる人が
読み返したら自分しかおらへんのやからな
ひがみたくもなるわな
人間って、悲しいなぁ
わし、人間ちゃうから
ちゅうわけで、今日の分やね
【百鬼】妖怪達の集うスレ 其の弐【夜行】
51 :狢 ZB070193.ppp.dion.ne.jp[]:2007/05/17(木) 01:51:49 ID:UWkUaWwp0
大分、休んでしもうたな
>雪女はん
江戸は・・・・・・そりゃ、真夏は暑いわな。夜は冷や汗出るところも多いけんど
>屍はん
下総のうちの近くのスーパーは、自ブランドのミネラル水は只やで
妖気・・・やなかった、容器忘れて水こぼす失敗は、わしもしたけんどな
>黒の化けネコはん
化け猫の社会は知らんけど、ここの物の怪は同格や
わしがいうのも変やけど、同じ穴の狢やから、仲良うやろうな
>すねこすりはん あんど 酒好き物の怪はん達
前スレでちょっとだけ流行ったんやけど、ふと寂しゅうなったら、なんでもええ、
木の根本で酒呑むんや。世界のどっかで、おんなじように、ふと寂しゅうなった
物の怪が木の根本で酒呑んどる。そう思うたら、寂しゅうなくなる
今宵はわしは塒の側の柿の木の下で白波や。とある原稿書きながらやけどな
世界中の呑んべの物の怪に乾杯や
【百鬼】妖怪達の集うスレ 其の弐【夜行】
52 :狢 ZB070193.ppp.dion.ne.jp[]:2007/05/17(木) 02:16:23 ID:UWkUaWwp0
>河童はん
共通の話題っちゅうのはなかなか難しいかもしれんね。みんな酒好きそうなんはよかったけんど
それぞれに違う生き方しとるからなぁ
ちゅうわけで、共通になりそうな御題を考えてみた
「わたしの楽しい、人間を困らせる方法」
で、言い出しっぺとして、ちょっと物語を書いとる。長うなるから、別のところでの掲載やけど
な。下のふらり火はん宛のレスで場所は書いとる
わしの方が困る話しになりそうで怖いがな、ははは
>ふらり火はん
お初ですかな。よろしゅうに
せか、サングはんも、ナカムラくんも逝ってもうたか
わし、サングはんに書くって約束しといて、まだ書いてない話があるんや
ふらふらしとるとこ見かけたら、下のところで約束のもん、連載始めたっち伝えてくれんかなぁ
http://hobby9.no.land.to/bbs/test/read.cgi/occult/1169303072/136-
前世物語 弐
822 :自夜 ZB070193.ppp.dion.ne.jp[]:2007/05/17(木) 23:43:24 ID:UWkUaWwp0
妖怪志願 第弐話 その壱
物の怪になってからは、人を襲い、人を化かし、人を困らせることに生き
甲斐を感じた。復讐ではない。そんな狭隘な気持ちではない。
物の怪とはおそらくそういうものなのだろう。別に対象は人間である必要
はない。狢の場合、それがたまたま人間だっただけのこと。
物の怪になって初めて出来た、そして唯一の友、灰色狐がそんなことを言っ
た。
灰色狐は狢よりも古い物の怪。棲処は知らないが、瓢箪に酒を入れ、時た
まふらりと狢を訪ねて来、ぽつり、ぽつりと他愛ない話をしに来る。狢が
居所を変えても迷わずにやってくる。灰色狐の棲処の郷では神様として祀
られ、祠さえあるという。
「あたしゃねぇ、人間のことは、な〜んにも思ってないんですがね、ま、
祀ってくれるってことだから、祀られてやってるんですよ」
そう。灰色狐の相手は人間ごときではない。不思議な生き物、山神。
あいつらは近しい種族でありながら、狢や狐狸を好んで喰らう。まぁ、喰
らうのはいい。だが、あいつらは人間を襲うことはない。そして、物の怪
でもない、普通の生き物のくせに、人間から神様扱いされている。
つづく
前世物語 弐
823 :自夜 ZB070193.ppp.dion.ne.jp[]:2007/05/17(木) 23:46:47 ID:UWkUaWwp0
妖怪志願 第弐話 その弐
そんなところが灰色狐の気に入らないところなのだろう。だが、長い付き
合いでありながら、狢は灰色狐が山神に勝ったという話は聞いたことがな
い。
山神とは話が通じない。
物の怪になって百年も経つと、大概の獣とは話が出来るようになる。人間
とすら会話が可能だ。山神だけは話をしようとしない。山神は物の怪を恐
れはしない。ひたすらに無視する。むしろ、獣たちより人間との繋がりが
強くさえ感じる。
その証拠に山神の一部は太古の昔、人間に飼われ犬となった。
そんなところが、ますます灰色狐を苛立たせる。
狢は灰色狐ほど山神を嫌っていない。
山神の群れの構成は人間のそれに似ている。家長を筆頭に、血族、そして
血縁関係はなくとも若い個体が群れに属する。ある程度年を重ねると、そ
の個体は群れから離れ、自分の群れを作るまで独りで彷徨う。近しい種族
でありながら、夫婦が基本の狢や狸、子供が小さい時だけ家族で暮らし、
あとは孤独な狐とは大きく異なる。
つづく
前世物語 弐
824 :自夜 ZB070193.ppp.dion.ne.jp[]:2007/05/17(木) 23:49:04 ID:UWkUaWwp0
妖怪志願 第弐話 その参
時折、河原で無邪気に戯れる幼体を守るように大人の山神が優しい目を向
けているのを見かけることがある。
あいつらの家族愛は人間のそれに匹敵する。狢は悪い気はしない。
狢は岩の上で伏せ、炎天の日をその背中に受ける。日に当たる部分は暑い
が、これほどの高地になると、温度自体が涼しく気にならない。
「そう言えば、灰色狐とも長いこと会うてへんな」
無理もない。あいつが狢に関わりだしては狢のところに来る気がしないの
だろう。灰色狐は人間を嫌ってはいないが、人間と関わり合いになるのは
嫌っている。
「わしだって、御免被りたいもんや」
普通の人間は物の怪のところに来ることはない。人間の世界から疎まれ、
人間の世界では生きられなくなった者だけがやってくる。
過去、何人かが彷徨い続けた後、狢のところに辿り着いた。中には狢も気
の毒に思い、助けてやった者もいる。共に戦った者もいる。
だが、彼らもすぐに死んでしまう。
狢には悲しい思い出しか残らない。つらい思い出しか残らない。
第参話につづく
前の日に逝く
次の日に逝く
ほげたらもどる
2007 (c) Copyleft MUJINA