弐千七年正月弐日
石 油 の 正 体
61 :自夜[]:2007/01/02(火) 18:14:43 ID:Dy1r7zCi0
>>60さん
石油が枯渇するって誰が言ってるんでしょうね。
専門家は誰もそんなこと言ってないですよ。
埋蔵量と資源量の区別もつかない脳たりんマスコミが言ってるだけで、それに
ころっと騙されてるだけです。
まぁ、いずれ本当に掘り尽くす日はくるんでしょうが、まず、貴方の生きている
間にはそんなことありません。業界の常識ですよ。ロシア人以外の。
石 油 の 正 体
62 :自夜[]:2007/01/02(火) 18:17:30 ID:Dy1r7zCi0
>>48さん
ついにユダ×人にされてしまいましたか
一応、言っておきますが、私はユダ×人が嫌いだ
ユダ×人はけちで礼儀知らずで気分屋で
後向きな姿勢と無い物ねだり、心変わりと猜疑心で生きている
甘やかすとつけあがり、放ったらかすと擦り寄ってくる
流浪の民だ、迫害の歴史だ、ホロコーストだと
ハッキリ口に出して自分たちの不幸をはやしたてる無神経さ
私ははっきり言って貧乏です。貧乏です。貧乏です
慈愛のそぶりも見せない、温情の欠片もない
国際社会の協調も平等も、なんにも持っていない
そのくせ、不幸なのは自分たちだけだというあの態度
戦争の時には暴走し、和平交渉でまた暴走し
いつも国際社会の問題児
そんな無誘導ロケット弾みたいな、そんな火力過剰の爆竹みたいな
そんなユダ×人が嫌いだ
石 油 の 正 体
63 :自夜[]:2007/01/02(火) 18:19:38 ID:Dy1r7zCi0
私は思うのです。この世の中からユダ×人が一人もいなくなってくれたらと
日本人だけの世の中ならどんなに良いことでしょう
私はユダ×人に生まれないで良かったと胸をなで下ろしています
わだっ、私はユダ×人が嫌いだ。うん、私はユダ×人が嫌いだ
ユダ×人が世界平和のために何かしてくれたことがあるでしょうか
いいえ
ユダ×人は常に私達国際社会の足を引っ張るだけです
身勝手で、みっ、頭が臭い
金融界、石油業界、軍事産業、政界、宇宙産業、駄菓子屋、原子力産業、
好きな仕事しかしたがらない、嫌いなものにはフタをする
悲劇を装っていれば済むと思っているところがズルイ
下手に出るユダ×人も嫌いだ
スクスクと軍事力ばっかり大きくなり、地場産業もなくせこせこしやがって
逃げ足が速く、いつも嘘ばかりつく
あの日本人を莫迦にする眼が嫌だ
あの隙あらば騙そうと伺っている眼が嫌だ
眼がっちゅうんだよ
石 油 の 正 体
64 :自夜[]:2007/01/02(火) 18:21:52 ID:Dy1r7zCi0
何が正義は我にありだ、何が迫害を受けただ、何が星眼がちなダビ◇の星だ
そんなユダ×人のために、私達日本人はなんっにもする必要はありませんよ
第一私達日本人がそうやったところで、一人でもお礼を言うユダ×人がいますか
これだけユダ×人がいながら一人として感謝するユダ×人はいないでしょ
だったらいいじゃないですか、それならそれで結構だ
ありがとう、ねっ、
私達日本人だけで清貧でいきましょう。ねっ、
ユダ×人は嫌いだ
ユダ×人は大っ嫌いだ
放せ! 私は日本人だぞ
誰が何と言おうと、私はユダ×人が嫌いだ
私は、ほんとーに
ユ ダ × 人 が 嫌 い だ 〜 〜 〜
だから、論理的に、かかってきなさい
前世物語
238 :自夜[]:2007/01/02(火) 18:30:32 ID:Dy1r7zCi0
>>235さん
この板には妖怪になりきって遊ぶスレもあります。>>235さんもひとつどうですか。
私は「狢」でやってます
>>236さん
前略、「ヒットでいいかなって」です
>>237さん
女性ファン急増ってのはうらやましいですね
前世物語
239 :自夜[]:2007/01/02(火) 18:32:47 ID:Dy1r7zCi0
前世物語 邪神編(パイロット版その1)
昼とも夜とも知れぬ深い霧の中、盥が葦をよけるように静かに流れていく。
霧の中から黒い影となった男が現れ、盥をそっと引き寄せ、盥の中の塊を
とりだす。
布で覆われた塊のその布をそっと剥がす男。中の塊を見て唸り、またそっ
と布を巻く。霧の中に消え入るような男の声。
「医者の儂にこのようなものを拾わせるとは・・・運命とは皮肉なものだ」
塊を抱いて霧の中に消え去る男。名を波海という。
物語の発端はこれより約一年前。
冷たい雨が降りしきる渡り廊下を二人の男が歩いている。先頭は老僧、蝋
燭を掲げている。
「小太鼓さまも、妙なものに興味をもたれたもので」
後ろのさむらい、黙って僧について行く。二人の行く先は小さな堂。額に
は一文字「封」とだけ。
ぎぎぎぎぎと堂の扉を開ける老僧。
つづく
前世物語
240 :自夜[]:2007/01/02(火) 18:35:02 ID:Dy1r7zCi0
前世物語 邪神編(パイロット版その2)
堂の中には奇妙な無数の像が堂の中央を向くように置かれている。
「百八体あると言われています。これらの像を彫り終わった後、彫師は笑
い死んだと伝えられております」
「朴念殿、今宵はこの堂で一夜を明かしたい」
「このお堂でか・・・・ひひひ、小太鼓さまも変わったお方じゃ。それじゃ、
拙僧はお暇しますが、くれぐれも、取り憑かれたりせぬようにな。ひひ
ひひひひひ」
「ふん、破戒僧め」
扉が閉まるのを待ってさむらい、そう吐き捨てる。
堂の真ん中に座るさむらい。外の風雨は次第にその強さを増しているよう
だ。遠くで雷の音。ざーざーざーざー
「百八体の邪神よ。儂の願いを聞き届けよ。儂は天下を取りたい。どんな
方法でもかまわぬ。この国中が儂の物になるように。お前達の力を貸し
てくれ。礼は望み通り、何でもしよう」
ぴしっ、がらがらどろどろどど。二つに裂けて倒れ落ちる庭の立木。
「そうだ。儂の子供をやろう。もうすぐ生まれてくる儂の子供、おまえた
ちで好きにするがいい」
つづく
前世物語
241 :自夜[]:2007/01/02(火) 18:37:16 ID:Dy1r7zCi0
前世物語 邪神編(パイロット版その3)
揺らめく蝋燭の光を受けて、怪しく目を光らせる百八体の異形の像。
ぴしゃーん。堂の七宝に落ちる雷、額を押さえて倒れるさむらい。
がらがらがらがらがらがらがらがら。
しばらく経って、呻きながら起きあがるさむらい、掌には血で書かれた鏡
字の「无」の文字。
下を向いて静かに笑い出すさむらい。
「そうか、聞き届けてくれたか」
急に顔を上げ、「誰だ」
がたんと鳴る扉、駆け寄るさむらい。扉を蹴開ける。
堂の角、渡り廊下で蹲る朴念、小太鼓、その背後に仁王立ち。目に狂気の
光が宿る。ほほに一筋の血、「无」の文字から流れ出た血筋。
「朴念、はなしを聞いたな」
「いえ、小太鼓様、拙僧はただ心配になりまして様子をうかがいに」
朴念、恐怖で顔を上げることも出来ない。
「そのような言い訳が通用すると思うか」
つづく
前世物語
242 :自夜[]:2007/01/02(火) 18:39:32 ID:Dy1r7zCi0
前世物語 邪神編(パイロット版その4)
叱咤すると小太鼓、朴念の足首をむんずとつかみ、触るか触らぬか、微妙
な指使いで朴念の足の裏をなぞる。
「な、なにをなさいま、うひゃ、うひゃひゃ、やめ、うひゃひゃひゃひゃ」
「ええい、地獄の攻めを味わうとよいわ」
「うひゃひゃひゃひゃ、やめて、ひゃひゃひゃ、くだ、ひゃひゃひゃ」
口元がぐにゃりとよがみ、鬼の形相の小太鼓。雨音にも負けじと響き渡る
朴念の狂気の笑い声。降りしきる雨。
「はぁはぁはぁ」
ごほっ、ごほっ
肩で息するのは小太鼓。力無く咳き込むのは朴念。
小太鼓は朴念の襟首を掴み、堂に放り込む。抵抗らう力もない朴念。
扉を閉め、外から閂をかけ、大きく手を広げる小太鼓。大音声で叫ぶ。
「百八体の邪神よ。我が子供に先立ち、我が贈り物を受け取れぃ」
ぴしゃーん。再び堂の七宝に落ちる雷。雨脚が強まる。
野望に取り憑かれた小太鼓 風邪蜜、この時三十二歳乙女座O型。
つづく
前世物語
243 :自夜[]:2007/01/02(火) 18:41:52 ID:Dy1r7zCi0
前世物語 邪神編(パイロット版その5)
舞台は数日後、さむらい屋敷。
「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
「なに、産まれた」
顔を上げる風邪蜜、額に「无」の文字の瘡蓋。
風邪蜜、廊下を駆ける。袴の裾が邪魔だ。とにかく駆ける。
襖を大きく開ける風邪蜜。足下に小さな布団。奥に半身を起こした奥方。
恐る恐る震える手で小さな布団を捲り、にやりと笑う。
「やつらは、約束を果たした。やつらは、約束通り儂の子供を」
乱暴に布団を元に戻し、立ち上がる風邪蜜。庭に向かって狂気の笑い」
「ふふふふ、はははは、わっはっはっはっは、儂は天下を取れるぞ。この
国は、いずれ儂の物だ。わっはっはっはっはっはっは」
何が起こったか理解できない奥方、それでも何か言おうとしたその時
「その化け物を捨てろ。儂の出世の邪魔だ」
「化け物ですって、これ(失言)は貴方の子よ」
「ならぬ。その化け物を捨てるのだ」
つづく
前世物語
244 :自夜[]:2007/01/02(火) 18:44:01 ID:Dy1r7zCi0
前世物語 邪神編(パイロット版その6)
舞台は川縁。霧がかかり、間近の葦も霞んで見える。
川縁に佇む影二つ。その一つがそっと川面に盥を浮かべる。その目に涙。
「ごめんね、ぼうや」
盥は静かに流れ出す。その中に布にくるまれた塊。
涙の影が川面に入ろうとする。それを止めるもうひとつの影。終始無言。
盥は静かに霧の中に消えていく。二つの影も霧の中に消えていく。
霧の中からか細い声。
「ぼうや〜〜〜〜」
それから十七年後、ここは原野。最近戦があったらしく、そこあそこに放
置されたさむらいの骸。半分溶けて垂れた目、今だに地に刺さった刀を握
りしめた手首だけの武者。
うっすらと靄、その靄の向こうから一人の若者が歩いてくる。一本差し、
単衣。お世辞にも凛々しいとは言えない草臥れた単衣。若者は無表情。
雑草がざわめき躍り出る何人かの男達。おそらく死者から奪ったのであろ
う、兜、胴巻き、刀で武装している。絵に描いたような悪党顔。
つづく
前世物語
246 :自夜[]:2007/01/02(火) 18:45:33 ID:Dy1r7zCi0
前世物語 邪神編(パイロット版その7)
その大将格が一歩前に出る。
「おう、そこの若いの。旅の途中かい?」
目だけで大将格を追う若者。
「どうだい、ここらはぶっそうだ。俺たちが案内してやろうか」
ぴたりと目線を大将格に置く若者。
「そこで、相談なんだが、おめーも只で守って貰うのは気が引けるだろう
わかるだろ、この意味」
若者は目を閉じて深くため息をつく。
「何とか言ったらどうなんでい」
切れる出っ歯。
「俺に近寄らないほうが、いいぜ」
事態が判ってるのか、判ってないのか、のんびり言う若者。
「なんだとーぉ」
短気な出っ歯。一斉に刀を抜く悪党顔共。再びため息をつく若者。懐から
何やら取り出す。
つづく
前世物語
247 :自夜[]:2007/01/02(火) 18:48:27 ID:Dy1r7zCi0
>>245さん
はい、勝てて良かったと思います
落ち着きいていけました。ランナーがいるのでヒットでいいかなって←いまここ
県大会でも頑張りたいと思います
前世物語
248 :自夜[]:2007/01/02(火) 18:50:47 ID:Dy1r7zCi0
前世物語 邪神編(パイロット版その8)
「そうそう、そうやって最初から出すもん出しゃー、俺たちだってなぁ
な、な、黄金? 金の・・・・・・た・・・・ま?」
突然笑顔になって若者に近寄る出っ歯。刀は持ったまま。
若者は無造作に手に持った珠を落とす。
「おっと・・・」と珠を追った出っ歯の目の前に、拳大の異形の顔。
「女はどこだい?」喋る顔。見ると顔は若者の体から生えている。
「ぎょぎょえぇぇぇぇぇぇ」
次々に若者の体から生えてくる顔顔顔。「さけもってこー」「ふろだふろ」
「賭場は何処だ賭場は」顔はそれぞれに好きなことを言いながら、ぐぅぃ
ぃぃぃんと伸びて、それぞれの悪党顔にからみつく。
「じょgqおいえrじゃljbgれgふじこ」一目散に逃げ出す悪党顔、
追いすがる顔顔顔。
若者は腰を屈めて珠を拾う。途端に若者の体に戻る顔顔顔。
「だから言ったろう、俺に近寄らないほうがいいって」
何事も無かったように立ち去ろうとする若者。ふと、足下に巾着が落ちて
いるのに気付き、それを拾う。
つづく
前世物語
249 :自夜[]:2007/01/02(火) 18:52:56 ID:Dy1r7zCi0
前世物語 邪神編(パイロット版その9)
「あ〜ぁ、大切なもん、忘れていきやがって。これじゃ、こっちが追い剥
ぎじゃねぇか」
悪びれもせず巾着を懐にねじ込みその場を去る若者。若者が去った後で、
雑草がまたざわめき、小さな影が動いた。
若者、名は邪鬼丸。十七歳双子座O型。
枯れ川に架かる橋、欄干が異様に赤い。朱の色か、血の色か。
橋を渡る邪鬼丸。半ば渡りきったところでふと足を止める。びくっとする
欄干。
「俺に何か用か?」
欄干から出てくる可愛い顔。
「俺についてきたって何にもいいことないぜ」
欄干から出てくる可愛い胴体。
「金か?金ならこの巾着ごともっていきな。どうせ拾ったもんだ」
「そんなんじゃねーやい」
怒る可愛い顔と胴体。
つづく
前世物語
250 :自夜[]:2007/01/02(火) 18:55:15 ID:Dy1r7zCi0
前世物語 邪神編(パイロット版その10)
「ねぇねぇねぇ、おさむらいさん。あんた、強いんだねぇ、あっという間
に野盗を追っ払っちゃって」
見つかった途端、馴れ馴れしくなる可愛い顔と胴体。
「俺が追っ払ったわけじゃねぇ」
「そーんなぁ、また謙遜しちゃってぇ。あたい見てたんだからぁ。
ちょっと遠くからだったからよくは見えなかったんだけど。刀持った奴
に何したの?居合いか何か・・・」
「失せろ、小僧」
「小僧たぁなんでーぃ。これでもあたいはお姫さ・・ま・・・」
「俺は行くぜ」
勝手にすたすた歩き出す邪鬼丸。追いすがる可愛い顔と胴体。
「ちょ、ちょっとまって、話くらい聞いてくれてもいいじゃないのさー」
完全無視の邪鬼丸。追いかけながら勝手にしゃべり出す可愛い顔。
「あのさー、あたいは泥鰌って言うんだ。あ、でも本当の名前じゃないよ。
本当は依珠姫って言うんだけど、ここいらじゃ、泥鰌で名が通ってるか
ら。こんな汚いかっこして姫って呼ばれてもこまるしねぇ。」
つづく
前世物語
251 :自夜[]:2007/01/02(火) 18:57:40 ID:Dy1r7zCi0
前世物語 邪神編(パイロット版その11)
たしかに姫には似つかわしくない格好。邪鬼丸より汚い単衣。
「あたいんちは高貴な貴族だったんだけどねぇ、気が弱いとーちゃん、すっ
かり騙されちゃって、気がついたら汚職の黒幕に仕立てられちゃってさー、
身分剥奪洛陽追放、命があるだけでも感謝しろって追ん出されちゃって」
うんうん、よくある話だよねぇ。
「とーちゃんすっかりしょげちゃって、挙げ句の果てには自殺未遂。首吊
りが二回に身投げが一回。気が弱いくせに妙に頑丈なんだよねぇ。で、
こりゃ死ねねーや。どっか田舎に行って百姓でもして暮らすかぁって決
心した直後に溺れた子供助けようとして自分が溺死。とことん運が無く
てねぇ」
うんうん、よくある話だよねぇ。
「かーちゃんも初めの頃は気丈に頑張ってたんだけど、とーちゃんが死ん
じゃった頃からちょっとおかしくなっちゃってさー、酒に溺れて飯喰わ
ねーもんだからへろへろになっちゃって」
うんうん、よくあ・・・・・・じっと鏡を見る作者。ため息。はぁぁ。
つづく
前世物語
252 :自夜[]:2007/01/02(火) 19:00:02 ID:Dy1r7zCi0
前世物語 邪神編(パイロット版その12)
「最後には血いっぱい吐いてこれも死んじゃった。だから、あたいは天涯
孤独な身ってわけ。ねぇ聞いてる? おさむらいさん。」
「小僧、俺のことをさむらいと言うな」
聞いてはいたらしい。
「また小僧って言う。言ったでしょ、あたいは おっひっめっさっまっ!」
「知らん」
「じゃぁ、さぁ、せめて泥鰌って呼んでよ。そしたらおさむらいさんって
言わないようにするからさー」
また無表情に戻る邪鬼丸。それでも、少し歩く速度を落とす。道は山に差
し掛かる。日暮れまでもう少し。
「でねぇ、今はこんなかっこして、追い剥ぎの上前はねたり、かっぱらい
みたいなことしたりしてるけどさー」
かっぱらいとかっぱらいみたいなのの違いって何?
「夢はでっかいの。これでも。いつかは元の位に返り咲いて、父上、母上
の無念をはらしてやるーってーの。わかるでしょ、この気持ち」
志が高いのか、低いのか・・・・・・
つづく
前世物語
253 :自夜[]:2007/01/02(火) 19:02:15 ID:Dy1r7zCi0
前世物語 邪神編(パイロット版その13)
「そいでさー、おにーさんが持ってるその珠さぁ、なんかこう高貴な人が
持つのにふさわしいって言うか、なんていうか、かっぱらってもいいん
だけど、おにーさん強そうだし、はずみで切られるのもいやだしぃ、
ぶっちゃけ、ちょうだいな。はれて返り咲いたらおにーさんのこと、さ
むらい大将にとりたててやってもいいか・・ぶっ」
急に立ち止まる邪鬼丸にぶつかる泥鰌。懐から珠を取り出す邪鬼丸。
「泥鰌、欲しかったらやるぜ」
「え、本当?ほんとに本当?」
おそるおそる手を出す泥鰌。珠に触れ、そっと持ち上げようとする。
「泥鰌、今時分を逢魔ヶ時って言ってな」
「え?」
「妖怪が暴れ出す時分なんだ」
瞬間、
顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔顔。
泥鰌を取り囲む顔の集団。
つづく
前世物語
254 :自夜[]:2007/01/02(火) 19:04:31 ID:Dy1r7zCi0
前世物語 邪神編(パイロット版その14)
「なんだこれ、餓鬼じゃねぇか。おれは大人の色気が欲しいんだ」
「いやいや、元はいいぜこれ。もうちょっとまってりゃぁ」
「そんなにまてねーよ」
「わしゃぁこのくらいのがええ」
「そんなことより酒は何処だ。さけぇ」
さすがの泥鰌も縮み上がる。
「ちょ、ちょっと、なにこれ、いやだ〜」
「だから言ったろ、俺についてきてもいいことないって」
そっと珠を邪鬼丸の手に戻す泥鰌。消える顔。
「俺はなぁ泥鰌、百八体の邪神に煩悩を植え付けられてるんだ。日頃はこ
の珠の霊力で押さえつけてるがな」
腰を下ろす邪鬼丸。長話になりそうだ。泥鰌も釣られて腰を下ろす。お姫
様は胡座かかないで欲しい。
「俺は煩悩の顔の塊みたいな姿で盥に乗せられて流れてきたらしい。酒が
欲しいだの女が欲しいだのべちゃくちゃ喋りまくる顔の塊でな。」
次第に闇の帳が垂れる。
つづく
前世物語
255 :自夜[]:2007/01/02(火) 19:06:46 ID:Dy1r7zCi0
前世物語 邪神編(パイロット版その15)
「俺を拾ってくれたのは波海って名の医者でな、名医かどうか知らねーが、
いろいろ調べたあげくどうやら根っこ、真ん中らへんは人間らしいって
ことで、次から次に顔を切っていったそうだ。外科医だったんだろうな。
でも切っても切っても顔が生えてくる。生首いや生顔が五百四十個になっ
たところで匙投げたんだとよ。まぁ、医者らしいな」
「ふーん、じゃぁおにーさんは捨て子か。ほんとうのとーちゃんかーちゃ
んは?」
「知らん。煩悩の塊たぁ言え実の子を捨てるような親さ。ろくなもんじゃ
ねぇ。はなからいないと思ってるよ」
「それじゃぁ、あたいと同じ、天涯孤独だね。それから?」
「あるときほんの偶然から、顔共は金粉を嫌うらしいってのが判ったらし
い。日頃銭銭いってる顔も金粉近づけると顔をそむけるんだと。
それで、その医者にこの珠つくってもらって、なんとか普通に生活でき
るようになったわけだ。」
「じゃぁ、一生その体?」
つづく
前世物語
256 :自夜[]:2007/01/02(火) 19:09:32 ID:Dy1r7zCi0
前世物語 邪神編(パイロット版その16)
「ある日、妖怪か神様か知らんが教えてくれたよ。煩悩の元の邪神を倒せ
ばその分の煩悩は消えるって。俺は聞いたさ。邪神たー言え神様だ。
神様倒してもいいんかって」
「そしたら」
「昔は神様同士殺し合いやってたからかまわんって」
そんなもんか?
「それから俺は医者の所を出て、邪神倒しの旅に出た。それがなぁ、今ま
で十二三体は倒したんだが、切りがねぇ。なんせ元が百八体だからなぁ。
まったく、原作がうらやましいよ。」
何のことかな?
「じゃぁ、全部倒したら、もうその珠要らないの?」
「まぁ、そういうことかな。そのときは泥鰌にくれてやってもいいけど」
「本当?」
「でも、これ、軽かっただろ」
「うん」
「本物の金じゃないぜ、これ。本物だったら重くてかなわんだろ」
つづく
前世物語
257 :自夜[]:2007/01/02(火) 19:12:05 ID:Dy1r7zCi0
前世物語 邪神編(パイロット版その17)
「そうだね。でも、いいよ、それで。邪神を封じ込めてる珠だもの。おひ
めさまにふさわしい力を持ってるんだわ、きっと」
「封じ込めてるのは邪神じゃなく、煩悩だけどな」
こうして泥鰌と邪鬼丸、二人の旅が始まる。
ナレーション
この物語は泥鰌と邪鬼丸という二人の少年(泥鰌の声「あたいは おっひっ
めっさっまっ!!!」)を通して、戦乱の中に生きる人間を描いていく。
泥鰌は元高貴なお姫様、邪鬼丸は邪神によって百八の煩悩を植え付けられ
てしまうのだが、医者、波海に育てられ、植え付けられた煩悩を消そうと
邪神倒しの旅に出る。
なお、このフィルムはパイロット版で、本編は無い。
前世物語 邪神編
追記:泥鰌、九歳蠍座B型:追記終わり
前世物語
258 :自夜[]:2007/01/02(火) 19:16:25 ID:Dy1r7zCi0
新春特別企画第二弾です
新シリーズが始まったと期待した方、ごめんなさい。これで、終わりです
ちょっと長くなっちゃいました(本編6話分?)が、お遊び編です
まぁ、この邪神編の方が本来の私の作風ではあるんですが、ポリポリ
元ネタは私の初夢ですなんちゅー初夢見るんでしょうね
寝言は「奥方の名前、名前、なんだったっけ〜?」だったそうです
本当に何でしたっけか。思い出せない〜〜〜
ちなみに波海さんの読み方は、「はかい」です。年齢星座血液型は勘弁してください
某プロダクションの方々、ごめんなさいです。ほんの冗談です
新春お笑い企画と言うことで、ご勘弁下さい。実写版のご成功をお祈りします。
え?遊んでないで、早いとこ本編を書け? そうですね。んじゃ、本編の方もお楽しみ下さい
前世物語
259 :自夜[]:2007/01/02(火) 19:18:45 ID:Dy1r7zCi0
前世物語 第一部前世編 第十七話 むくりこくり その一
隣村も、村はずれには来たことがなかった。私の家といい勝負のみすぼら
しい家。大分小さい。
家の前に立つ大男と痩男。痩せ男の方はまだ年若。大男の方が私を拐った
のだろう。
「荒い事してわるかった」
大男がぶっきらぼうに言う。私は戸板から降ろされた。
「おめぇら、もうよかぞ」
若衆の間から不満の声が漏れる。いまからの見せ物を楽しみにしていたの
だろう。だが、大男に睨まれると、すごすごとそれぞれの家に帰っていく。
その形相、確かに恐ろしい、だが、その目は小さく丸く愛嬌がある。
「せまかとこやけど」
私は促されるままに家に入った。何もない家。囲炉裏に鍋が一つ。
明かりは囲炉裏の火だけ。
「儂は火袋。これは弟の珠袋」
相変わらずぶっきらぼうに言う。
顔は知っていた。村祭りでも見かけた。声を聞くのは初めてだった。
つづく
前世物語
260 :自夜[]:2007/01/02(火) 19:21:02 ID:Dy1r7zCi0
前世物語 第一部前世編 第十七話 むくりこくり その二
大男は隣村の若衆の中心みたいな存在。取り仕切っていた。弟の顔も知っ
てはいた。洟垂れのとろい子。この二人が兄弟とは知らなかった。
「荒い事してわるかった」
また、同じ事を言う。私は神妙に座って聞いていたが、体の奥から沸々と
何かが沸き上がってきた。
「儂んとこには親がおらん。じゃき、嫁の取り方がわからん。なんやら昔
ながらの方法があるちゅうけん、まかせたが、こげなとは思わんかった。」
おもむろに両手を床につけ頭を下げる大男。
「たのんます。儂の嫁になってくれんしゃい」
洟垂れ弟は興味なさげに傍らにいる。
「よかよ」
私は沸き上がってきた何かを喉のところでなんとか止めてそう答えた。
大男は頸をうなだれたまま、
「そうじゃろうなぁ、いきなりじゃけんなぁ。悪かった。村のもんに送らせ
るけん・・・・・・」
「あにちゃ、よかよって」
つづく
前世物語
261 :自夜[]:2007/01/02(火) 19:23:46 ID:Dy1r7zCi0
前世物語 第一部前世編 第十七話 むくりこくり その三
洟垂れ弟を見る大男。洟垂れは相変わらす興味なさげにどこか宙の一点を
見たまま。そして、大男は私の方を見る。今にも喉を通りそうな何かを宥
めて私は答えた。
「よかよ」
「よかとか、ほんとによかとか」
「よかよ」
「うぉおおおおお!!!」
吃驚した。家が壊れるかと思った。何かも少し引っ込んだ。急に大男が改
まり尋ねる。
「ところで、ひとつきいてよかか」
「なんね」
「名前はなんな」
いっぺんで何かが喉を通りすぎて出てきた。それでも最初は声を殺して肩
だけで、でも耐えられるはずがない。手で床を叩いて、そして大声で笑い
ながらわたしは床を転げ回った。二人はきょとんとしている。
入り口がどんどんと叩かれ火袋と呼ぶ声。
第十八話へつづく
貴方は、知っていますか?
38 :自夜[sage]:2007/01/02(火) 19:27:00 ID:Dy1r7zCi0
>>35さん
そんな安直な秘密じゃないですよ。ヤフーBBSなら瞬殺でそんなスレ潰されます。
【百鬼】妖怪達の集うスレ【夜行】
88 :狢[]:2007/01/02(火) 19:31:27 ID:Dy1r7zCi0
正月も二日目、酔いも二日酔いに向かい酒
初詣の賑わいから柔らかそうなの攫ってきて喰ったから、腹もいっぱい
えーしょーがつですわ
人生相談 オカルト相談
307 :自夜[]:2007/01/02(火) 19:39:14 ID:Dy1r7zCi0
>>306 295さん
別に貴女の人生ですからイタイと思われようが、私らの税金から生保もらって生きていこうが、
何人と付き合おうが、堂々と生きていったらいいと思うんですがね、一つだけ言わせてください。
「びゃくや」じゃなくて、「じや」です。 どーでもいいことですが。
自分の名前が思い出せません!!
36 :狢[sage]:2007/01/02(火) 19:46:05 ID:Dy1r7zCi0
名前が思いだせんとは可哀相にのう
実名がないと、裏2chには入れんけんのう
まぁ、名前くらいなくてん、生きてはいけるけ、あきらめるこっちゃな
前世物語
263 :自夜[]:2007/01/02(火) 20:38:50 ID:Dy1r7zCi0
↑落ち着きいていけました。ランナーがいるのでヒットでいいかなって
自分の名前が思い出せません!!
38 :狢[]:2007/01/02(火) 20:42:36 ID:Dy1r7zCi0
>>37 ○○○さん
なんか、儂らの仲間のような記憶やなぁ
えーこと教えたる。今、パソやってんねやろ、てきとーにキー打って、出てきた結果、それにしとき
ふじこでもえーやん
前世物語
264 :自夜[]:2007/01/02(火) 20:48:04 ID:Dy1r7zCi0
ところで、検証スレ、もう立ったんですかねぇ
楽しみにしてますんで、立てたんなら教えてくださいね
ほいじゃ、また明日
前の日に逝く
次の日に逝く
ほげたらもどる
2007 (c) Copyleft MUJINA